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客車にLED照明を取り付ける手順

客車1編成にLED照明を取り付ける手順を示す.


前提条件

例として,43929 DB 急行Hans Sachs用4両セット(1等車×3 + 食堂車×1,2006年One-time series)にLED照明を取り付ける. 43929は2006年版カタログによると,照明取り付け可能マークが付いていないが,説明文では「取り付け可能」となっている. 実際には72021 導通カプラー,73401 白色LED照明,73406 照明用シューセットが使える.


作業前のポリシー決定

  1. 客車の号車番号(機関車に近い方から1,2,3,4号車)と進行方向を決める. このセットの1等車には4,5,6号車の札が付いているので,それぞれ1,2,3号車とし,食堂車を4号車とした.
  2. 一般的には最後尾客車にシューを付ける場合が多いが,今回は1等車×3のみの編成で走行させる可能性があるため,1号車の進行方向側台車にシューを取り付けることにした.

実際の作業

1号車前側台車にシューを取り付ける

(01) 73406に含まれるシューを用意する.
(02) 1号車前側台車を床からはずし,シューを取り付ける.シューに付いている黒いケーブルは台車の穴から上に出す.
(03) 1号車前側台車を床に取り付ける.黒いケーブルは床上に出す.

1号車後ろ側台車付近を加工する

(04) 台車をはずし,標準カプラーと導通金属板をはずす.
(05) 72021に含まれるV字型金属板を取り付ける.このとき,V字型金属板の先を確実にカプラー穴に入れ,V字型金属板が車両の床に対して浮いていない状態にしておかないと,導通カプラーを取り付けたときにV字型金属板の先を曲げてしまう(=導通が不安定になる or 導通しない)ので注意すること!
(06) 72021に含まれる導通カプラーを取り付ける.V字型金属板の先を曲げないように注意すること!
(07) 72021に含まれる導通金属板を取り付ける.
(08) 台車から車輪をはずす.
(09) 72021に含まれる台車用金属板を取り付ける.
(10) 台車用金属板の台車からはみ出す4箇所を短く切る.切れ目があらかじめ付いている.
(11) 台車用金属板の上から車輪を取り付ける.
(12) 台車を床に取り付ける.茶色いケーブルは台車の穴から上に出す.

床の上を加工する

(13) 座席を床に取り付ける.このとき,台車用金属板からのケーブルを床から上に出す.
(14) 73401に含まれる白いプラスチック製固定部品を用意する.
(15) 43929 DB 急行Hans Sachs用4両セットの場合は固定部品の上側の溝を切り取る.
(16) 73401に含まれるLED基板に白いプラスチック製固定部品を取り付ける.向きに注意.更に,LED基板のオスコネクタが進行方向になるようにして,2つのLED基板をドッキングする.
(17) 座席の上にLED基板を載せる.
(18) 前側台車からの黒いケーブルを,列車の進行方向を左としていちばん手前のオスコネクタに挿す.
(19) 後ろ側台車からの茶色いケーブルを,列車の進行方向を左としていちばん奥のメスコネクタに挿す.
(20) 72021に含まれる赤いケーブルを,後ろ側導通金属板の突起部分と,列車の進行方向を左としていちばん手前のメスコネクタに挿す.
(21) 床にボディを取り付けて1号車完成.

2,3,4号車前側台車付近を加工する

(22) 台車をはずし,標準カプラーと導通金属板をはずす.(04)と同じ.
(23) 72021に含まれるV字型金属板を取り付ける.(05)と同じ.
(24) 72021に含まれる導通カプラーを取り付ける.(06)と同じ.
(25) 72021に含まれる茶色いケーブル(メスコネクタ)を用意する.
(26) 72021に含まれる導通金属板を取り付け,上から座席を取り付ける.(25)で用意した茶色いケーブルを導通金属板の突起部分と,列車の進行方向を左としていちばん手前のオスコネクタに挿す.

2,3,4号車後ろ側台車付近を加工する

(04)〜(12)と同じ.ただし4号車後ろ側は導通カプラーに交換しなくてよい.

テスト

1号車点灯.
4号車点灯.

tips

左: 1〜3号車のデフォルトの導通金属板.
右: 72021に含まれる導通金属板.
足の太さが異なる.デフォルトの導通金属板だと,V字型金属板との接触が悪い.食堂車の導通金属板はそのまま使える.これらの導通金属板を取り付けるときは,定位置から少し「客車の中心寄り」に置き,定位置までスライドさせる.