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[2]基本用語の説明(1) ハードウェア

この章では,最低限必要なハードウェア関連の用語について説明します.


LANケーブル

現在もっとも普及しているLANケーブルはツイストペアケーブルと呼ばれます. ツイストペアケーブルの両側には図2.1のようなコネクタ(RJ-45といいます)が付いています. このケーブルの外皮を剥くと,中には細い金属線が8本入っています. そのため,「8芯ケーブル」とも呼ばれます.

図2.1: LANケーブルのコネクタ 図2.2: LANケーブルの外皮を剥くと

LANケーブルは「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」に大別されます. 8本の芯に番号を付けたとき,ケーブルの両端の1番ピンどうし,2番ピンどうし,..., 8番ピンどうしが接続されているケーブルをストレートケーブルと呼びます. 3番ピンと7番ピン,6番ピンと8番ピンが接続されているケーブルをクロスケーブルと呼びます.

図2.3: ストレートケーブルとクロスケーブルの違い

ストレートケーブルとクロスケーブルの使い分けについては,次の「スイッチングハブ」の項で説明します.


スイッチングハブ

スイッチングハブは,ネットワークに接続したい機器(パーソナルコンピュータ[以下PCと表記],ネットワークプリンタ,Central Station等)がたくさんあるときに使います. ネットワークにおける「ACタップ」だと思えば良いでしょう.

図2.4: 5ポートスイッチングハブ 図2.5: ACタップ

ストレートケーブルとクロスケーブルの使い分け方ですが,スイッチングハブとPCを接続する場合にはストレートケーブルを使います.このとき,Central StationはPCと同等扱いです.つまり,スイッチングハブとCentral Stationを接続する場合にもストレートケーブルを使います.

2台のPCを1本のケーブルで直接接続する場合にはクロスケーブルを使います. 2台のスイッチングハブを接続する場合にも,基本的にはクロスケーブルを使います. しかし,最近のスイッチングハブの中には,ケーブルがストレートかクロスかを自動認識し,スイッチングハブ内部で適切に変換してくれるものがあります. たとえば,スイッチングハブどうしをストレートケーブルで接続したり,スイッチングハブとPCをクロスケーブルで接続しても,きちんと通信できるという機能で,これを「Auto-MDIX」と呼びます.これからスイッチングハブを購入される場合は,「全ポートがAuto-MDIX」である物をお勧めします.


ルータ

異なるネットワークどうしを接続するネットワーク機器をルータと呼びます. 別の言い方をすれば,ルータを介さずに通信できる2台のPCは,同じネットワーク上に接続されています.

図2.6: ブロードバンドルータ

一般家庭用のブロードバンドルータには,1つの有線WAN (Wide Area Network) ポートと,1つ以上の有線LANポートが付いています. WANポートはインターネット側,LANポートは家庭側になります. 最近のブロードバンドルータには,図2.6のようにLANポートが複数個付いています. この部分はスイッチングハブとして機能します. つまり,4つのLANポートを持つブロードバンドルータは,ネットワーク的には図2.7のようになっています.

図2.7: 4つのLANポートを持つブロードバンドルータを図解すると

LANポート1に接続したPCとLANポート2に接続したPCは,同じネットワーク上にあります.また,無線アクセスポイント内蔵のブロードバンドルータもよく見かけますが,無線用アンテナはLANポートとして機能します.

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